東日本大震災により、被害を受けられた皆さまに、謹んでお見舞い申し上げます。
資生堂は、ビューティー支援活動をはじめ資生堂ならではの活動を通じて、被災された方々に寄り添い、応援させていただ きます。
会社は社会とともにあり、社会の中で生かされています。社会が困難な状況にあるときに、会社は社会の一員としての役割 を果たしたいというのが、私たちの思いです。
未曾有の被害を被った東北地方の復興は長い道のりになります。私たちは、人・もの・情報・技術・文化など当社の資源を 生かして、被災された方々が自立されることにお役立ちできるよう、長く寄り添ってまいります。
化粧品会社として、被災された方々に少しでも元気になっていただくために、何かできないか。そんな思いから、マッサー ジやメーキャップ、ハンドマッサージなどの美容サービスを行う「ビューティー支援活動」を、震災発生以来、女性のみな らず子どもや男性にも行わせていただいています。 ビューティー支援活動を通して、化粧には人の心を癒し人を前向きにし 元気にすることができる「化粧のちから」があることを、当社は教えていただきました。
東日本大震災から2年が経過した2013年以降は仮設住宅の環境整備や瓦礫処理などの生活再建期から、住居の自立再建やラ イフライン・インフラの再建、商店街や地元産業の復興など、復興期へとフェーズが変わっています。また、地域によって復 興のスピードも異なります。それに伴い、被災された方々が望まれるものも変化し多様化しています。
資生堂は、お客さまやお取引先などステークホルダーの方々と顔の見える関係をつくり、丁寧な対応をすることを企業活動 のスタイルとしてきました。
2013年度からは、化粧品会社だからできる「化粧のちから」を生かした活動としてビューティー支援活動を継続するととも に、当社の資源を活用しながら行政や地域の方々とともに新しい街をつくっていく活動に取り組んでいます。地域の方と顔 を合わせて見つけた課題を一緒に考えて乗り越え、成果を積み上げながら確実に復興を進めていきたい。そのため、地域を 絞って、新しい街づくりを支援してまいります。
東日本大震災における資生堂の取り組み
復興支援の考え方
産業化に向けた椿の植樹会を開催
2015年6月12日開催6月12日(金)、資生堂と社会福祉法人大洋会が共催し、岩手県立福祉の里センターで2通りの「椿の植樹会」を開催 しました。「椿」の産業化をすすめる上で最優先課題である実の収穫量を増やすことを目的としたものです。 この植樹には資生堂から16名が参加し、社会福祉法人大洋会様、大船渡市役所の職員様、一般社団法人日本ツバキ 協会、RCF復興支援チームの皆さまと共に植樹を行いました。
(1) 椿の成木の植樹会
椿油の原料となる実の収穫を早期に行えるよう、樹齢30年程度の椿の成木30本を植樹しました。植樹した成木は、 この活動に賛同いただいた、日本ツバキ協会会員により寄贈されたものです。
(2) 椿の苗木の植樹会
椿の苗木40本を植樹しました。
この苗木の植樹には、昨年当社が発売した「資生堂 リラクシングナイトミスト」の売上げの一部と当社の関連会社 である資生堂アメニティグッズ㈱が通販カタログで大船渡の特産品を販売した売上げの一部が役立てられています。
つことがで
を
苗木に鹿除けを設置して いる様子
成木の植樹の様子 植樹に参加した資生堂社 員
「椿の夢 フェスティバル」の開催
2014年10月4日開催10月4日(土)、岩手県大船渡市のリアスホールにて、「椿を軸とした街づくり」を支援する活動の一環として、 当社が主催する『椿の夢 フェスティバル』を開催しました。
このフェスティバルは、産業資源・観光資源としての「椿」の可能性を、地元の若い世代を中心に体感していただく ことを目的に行いました。
イベントは『五感で椿を体感する』をテーマに構成し、香りの効用や発売直後の「資生堂 リラクシングナイトミス ト」の効果を解説する「香りセミナー」、椿のデザインをモチーフとした当社の商品・ポスターなどを展示した「ミ ニギャラリー」、椿油を使用したお料理やお菓子を紹介する「椿の食体験」などを行いました。
「椿の食体験」には、大船渡東高等学校の生徒が参加し、椿油を使った手作りのお菓子を紹介しました。
「香りセミナー」の様子 「気仙椿ドレッシング」を 使った料理 スピエディー ニのおふるまい
大船渡東高等学校の生徒さんによる、椿油を使った料 理・菓子のおふるまい
また、復興を担う地元の若者たちの当フェスティバルへの興味喚起を目的に、高校生を対象とした「ヘア&スキン ケアセミナー」を男女別に開催し、ヘアアレンジの方法やきれいな素肌作りのポイントをご紹介しました。
イベントの終盤には、事前公募により選出した地元の若者がモデルとなり、当社のヘア&メーキャップアーティス トによる「ヘア&メーキャップショー」を開催。
渋谷109で若者に人気のブランド「CECIL McBEE」「SLY」にコスチュームで協力をしていただき、それぞれの「な りたい私」の実現を行いました。
高校生を対象に男女別に開催した「ヘア&スキンケアセ ミナー」
椿が結ぶ復興支援
資生堂パーラー「気仙椿ドレッシング」を発売
2014年11月10日発売資生堂パーラーは、椿を軸にした街の復興をお手伝いする資生堂の復興支援活動に参画し、気仙地区の椿の実を原料 とした椿油“気仙椿”を使ったドレッシングを11月10日に数量限定で発売しました(※)。
この椿油“気仙椿”は、原料となる椿の実からとれる種を焙煎し、搾油機を使い、人の手で丁寧に搾り作られています。 焙煎した種を使うからこそ、香りが豊かで黄金色のきれいな椿油になるのが特長です。
※ 「気仙椿ドレッシング」は、資生堂パーラー 銀座本店ショップ、AEONグループ各社店舗のお歳暮カタログ、 そして、11月17日からは特別限定として地元の「らら・いわて」で販売。
単品での取り扱いは銀座本店ショップ、「らら・いわて」のみ各1,080円(税込)
大船渡市の「三面椿」をモチーフにした
おやすみ前のフレグランスを発売
2014年10月1日発売 気仙椿ドレッシング 3本セット 3,240円(税込) オニオン<200ml> 2本・粒マスタード<200ml> 1本香りは気持ちを和らげたり、リラックス感をもたらします。被災された方に、よい香りで心地よい眠りをお届けし たい・・・そのような思いから、当社のアロマコロジー研究を活かした商品開発に取り組み、大船渡市末崎町「中 森 熊野神社」にある樹齢1400 年の日本最古のヤブツバキ「三面椿」の香り成分と組み合わせて、男女を問わず幅 広い年代の方に就寝前にリラックス感を感じていいただける新しい香りを開発しました。このフレグランス「資生 堂 リラクシングナイトミスト」を、資生堂 Webサイト 「ワタシプラス」にて10月1日(水)より数量限定で発売 しました。
産業化に向けた椿の成木の植樹
2014年6月28日開催植樹の様子 完成した椿並木
椿は成木になるまでに20年程度かかるため、産業化に向けては実の収穫が課題です。椿の産業化を加速させるとと もに、観光資源としても有効活用できるように、岩手県立福祉の里センターに成木の植樹を行いました。資生堂か らは8名が参加し、社会福祉法人大洋会、大船渡市役所職員の皆さまとともに、一般社団法人日本ツバキ協会の会 員の方から東京都町田市を通じて寄贈いただいた成木40本を植樹しました。
大船渡市立 赤崎中学校の活動 2012年・2013年・2014年・201
5年植樹会参加者 生徒たちとの植樹 生徒たちとの植樹
赤崎中学校との出会い
岩手県大船渡市赤崎中学校との出会いは2012年9月11日。
資生堂の創立140周年を契機とした社会貢献活動「未来椿プロジェクト」で、津波で被災した赤崎中学校の仮設校舎 前に、CSR部員が赤崎中学校の全校生徒と一緒に、3年生の生徒数である42本の椿の植樹を行いました。
椿の苗木には、3年生の生徒が「椿の里・大船渡」と「ふる里の復興」をテーマに詠んだ俳句のプレートが添えられ ました。
また、このとき、大船渡市が保有する日本最古・樹齢1400年の「三面椿」のDNAを受け継ぐ苗木3本の記念植樹を 大船渡市長、赤崎中学校長、資生堂CSR部長3名が行いました。
植樹した椿の危機・・・
残暑が厳しい9月初旬に植えた椿は水不足で枯れそうになりました。
地元のNPOさんや学校の用務員さんのケアのおかげで何とかもちこたえました。
世界の椿館・林田館長よ り指導を受ける
支柱に雪よけのネットを 装着
椿を生徒さんと一緒に育てたい!
10年後1mほど背丈を伸ばした椿が、花を咲かせ、実をつけ、やがて街の新しい産業の源となるように。 復興を担う、生徒さんと一緒に育てていきたい。
でも、どうしたらいいのか・・・ 先生と一緒に考えました。
つながる仕組みをつくる
★ 東京にいる私たちと大船渡にいる生徒さんをインターネット回線でつなぎ、椿の育成状況を情報共有するために WEB会議を行いたい。
★「椿の里・大船渡」「ふる里の復興」をテーマとした俳句を3年生の生徒さんに詠んでいただき、「俳句集」とし てまとめてお届けしたい。
俳句の作成を続けていただき、復興の足取りとして記録に残したい。
そこで、2012年3月、生徒さんが詠んでくれた俳句を「俳句集」にまとめ、贈呈式を行いました。
資生堂社員から生徒さん へ俳句集の贈呈
贈呈式の様子
俳句紹介
赤崎中学校の3年生の生徒さんが詠んでくれた俳句を紹介します。
2012年度
産業化に向けた椿の苗木の植樹
2013年7月12日開催 2014年度WEB
会議の開催
2013年6月より、整備安全委員の生徒さんとWEB会議を始めました。この「椿ミーティング」では、生徒さんが椿 のケアをしている中で気づいたことや、疑問に思ったことを持ち寄り情報共有しています。
椿の育成に必要なことを一緒に考え、専門家からのアドバイスをいただきながら、育成のプログラムを作成しました。
赤崎中学校「椿日記」
2013年度より赤崎中学校では、椿を育てる係として「整備安全委員」の生徒さんが担当することに決まりました。 そして顧問の高橋隆先生から椿のレポートが届くようになりました。
私たちはこれを「椿日記」として記録に残すことにしました。
椿が街の新しい産業となり、観光資源としても有効活用できるように、大船渡市が主体となって産業化に向けた植 樹会を開催しました。資生堂からは社員13名が参加し、地元の方とともに植樹を行いました。このとき使用した椿 の苗木は、当社の活動がきっかけとなり、長崎県新上五島町から送られたもので、この日は贈呈された1,000本の うち、約300本の苗木を植樹しました。
植樹の様子 植樹に参加した資生堂社 員
植樹後
「椿の恵
まつり」の開催
2013年11月23日開催メニューコンテスト 椿の搾油体験 食体験会場
食体験会場受付 大船渡保育園 園児によ る郷土芸能(鹿踊り)
また、別会場(大船渡の椿の観光地:碁石地区)では、産業化を行う上で重要な椿の実の収穫を体験するイベントも 行いました。
大船渡の観光地である碁石地区の皆さまと一緒に行い、54kgの実を収穫しました。
収穫した実は、産業化に向けて実の収穫が課題となっている陸前高田の製油所、社会福祉法人 大洋会 青松館に寄贈 しました。
ました。
このイベントでは、椿油を使った新しいお食事やお菓子のメニューを地元のレストランや和洋菓子店につくってい ただき、メニューコンテストを行いました。資生堂からは資生堂パーラー銀座本店の調理長が参加し、資生堂パー ラーの看板メニューである「ミートクロケット」を椿油で揚げたものを特別メニューとして提供しました。 そして地元で昔から椿油を使ってつくられていた「けんちん汁」を地元の女性につくっていただき会場で提供し、 椿油を知らない子どもたちへの伝承をあわせて行いました。
実の収穫体験 収穫した椿の実
美容セミナーの様子 椿の恵まつりに参加した スタッフ
各事業所の被災地復興支援活動
2013年度ハンドマッサージ&タッチケア講習会 本社・専門店部
2013年4月26日 宮城県南三陸町本社専門店部では、2012年に引き続き、宮城県南三陸町へ出向き、癒しの波及をテーマに「ハンドマッサージ&タッ チケア講習会」を実施しました。
今年もビューティークリエーション研究センターの協力を得て、昨年活動したメンバーとは異なる5名が、『NPO法 人 みやぎジョネット』の職員の方々20名にマッサージ方法をお伝えしました。
職員の皆さまは、習得したマッサージを被災された方々に対して行っており、「被災された方に触れながら、マッサー ジを通じて喜んでいただけることがとても嬉しい」と大変ご好評いただいています。この活動が被災された方々と の絆づくりにつながっていることを実感しました。 職員の方々は被災者の方々の笑顔を取り戻すために日夜懸命に 努力されています。活動中、「日々の過酷な支援活動でヒビ割れだらけだった手がキレイになった!」と喜ぶ笑顔が 印象的でした。
美容と音楽を楽しんでいただく活動 アユーララボラトリーズ
2013年5月25日~26日 岩手県宮古市 第二中学校グランド仮設住宅・中里団地内仮設住宅
2013年11月26日~27日 岩手県宮古市 河南仮設住宅・重茂小学校仮設住宅・中里団地内仮設住宅
アユーララボラトリーズは、岩手県宮古市の仮設住宅にて、アユーラと演奏家「たのシック」による美容と音楽を 楽しんでいただく活動を2011年より継続して行っています。
アユーラは「五感への訴求を通じた癒しやストレスからの解放」を価値の基本においており、音楽とのコラボレー ションは、アユーラらしい癒しのひとときをお届けできるのではないかと考え、活動を開始しました。
6回目となる今回は、社員4名が宮古市内の仮設住宅2カ所を訪問しました。来場された29名の方にギターとチェロ の演奏をお楽しみいただくとともに、演奏の合間には、顔や頭部のコリをほぐすアユーラ独自のビカッサマッサー ジとアロマオイルを使ったハンドマッサージで、肌とからだ、心をほぐしていただきました。
「震災以来化粧なんて忘れていました。本当に嬉しい」「肌も心も本当にすっきり。こんなにすっきりした気持ちは 久しぶりです」など、たくさんのお礼の言葉と笑顔をいただきました。
「魚付林」の植林活動支援 イプサ
2013年10月13日 岩手県宮古市
イプサでは、2011年より商品ご購入の収益の一部を植林活動支援にお役立ていただくため、NPO団体を通じて寄付 を行っています。
2012年からは寄付だけではなく、社員が植林活動にも参加し、2013年には植林活動を通じて震災復興支援を行いま した。 盛岡から車で1時間ほどの宮古市河合地区で、イプサを代表し6名が参加し、285本植樹しました。河合地区 はサケの遡上で有名な閉伊川(へいがわ)の水源にあり、その森を育てることが被災した漁業の町の復興につなが ります。
小学校でのマラソン教室 本社・人事部
2013年12月16日 宮城県松島市大曲小学校
本社人事部では、2011年より松島市の大曲小学校で児童を対象にマラソン教室を行っています。
ジョギングによる交流のあと、選手、スタッフが各クラスに分かれて給食を食べて楽しいひと時を過ごしました。 今年で3回目の開催となりますが、子供たちが年々元気を取り戻してきている姿にかえって元気をいただきました。 校舎の2階の壁にはまだ津波の痕が残っており、初めて参加したスタッフや選手は地震、津波の大変さを改めて知る 機会にもなりました。
「椿の恵
まつり」運営サポート 本社・流通開発部
2013年11月23日 岩手県大船渡市
本社流通開発部は、資生堂が岩手県気仙地区で取り組んでいる復興支援活動の一環として実施した、「椿の恵 まつり」 に参加しました。
「椿の恵 まつり」は、気仙地区の方々に、椿油の食体験を通じて椿の可能性を体感・共感していただくために、資 生堂が主催した参加型のイベントです。
100名以上の流通開発部メンバー全員が「椿の恵 まつり」に関わることをめざし、当日お配りするサンプルセット を全員で作成しました。さらに部代表の13名がまつり当日の運営をサポートし、イベントの各所で「おもてなし」 の精神を発揮しました。
講演会・化粧教室の開催 資生堂販売(株)東北支社
2013年7月~9月 福島県郡山市
東北支社は、一般社団法人 脳と心の健康科学研究所、日本大学と連携し、ストレスをうまく解消しいきいきと生 活していただきたいという思いから、「心を癒す 化粧セラピー」と題した講演会・化粧教室を7月~9月の第2、 第4土曜日の全6回にわたって行いました。
第1回の脳の専門家である酒谷日大教授の講演会「脳を元気にする 化粧セラピー」に続き、第2回~第6回の各回 でマッサージ、ベースメーキャップ、ポイントメーキャップ、ハンドケアの化粧教室を行い、参加者の方に実習 していただきました。
簡単タッチケアとハンドマッサージの体感活動 資生堂販売(株)東北支社
2013年9月21日 福島県会津若松市
東北支社は、9月21日に開催された「子育てフォーラムin会津2013」に体験型ブースを出展し、震災後に原発の影 響で会津に避難している親子の方々にタッチケアを楽しく体感いただく取り組みを行いました。「震災後に原発の 影響で避難している子育て中のお母さんに、日頃のストレスから解放される1日をプレゼントしたい」「将来を担う 子どもたちと楽しく笑顔になっていただける活動をしたい」との想いから実施したもので、子育て中の親子70組 を対象に、簡単タッチケアとハンドマッサージの方法をご案内しました。
美容サービスの実施 資生堂販売(株)東北支社
2013年9月22日 岩手県宮古市2013年9月29日 福島県相馬市 2013年11月2日 岩手県盛岡市 2013年11月16日 宮城県気仙沼市
東北支社は、健康セミナーなどを通じた心のケアに取り組んでいる一般社団法人 心の絆プロジェクトと連携し、化 粧を通じて「人の心を癒し、人の心を励ます」ビューティー支援活動に取り組んできました。
盛岡市、相馬市、気仙沼市で開催されたシンポジウム「市民健康フェア」では、参加者を対象にスキンケア・メー キャップの実習を行いました。 また、宮古市の田老公民館で開催された「健康相談会」では、仮設住宅にお住まい の方に対するフェイシャルマッサージを行いました。
遠隔避難者の方に対するスキンケア・メーキャップレッスン 資生堂販売(株)
2013年6月19日、9月29日 山形県鶴岡市 2013年6月29日、10月10日 東京都千代田区
緊張が続く日々だからこそ、意識的にほぐすことも大切。「リ・フ・ト・アッ・プ」 と発音しながら、各ポーズで10秒ずつキープする簡単な顔体操です。だんだん暑く なる季節でも、すがすがしい朝のうちに1分。1日の始まりは笑顔から。カタチをつ くることからでも、気持ちがポジティブに動きます。
笑顔体操は、魅力的な表情を導くフェースマッスルプログラムをもとにし、簡易化 してつくっています。
「リフトアップ」の笑顔体操
メーキャップで、元気になる
メーキャップには、女性を元気にする心理的な効果があります。たとえば眉を整えてみるだけで、素肌に軽くほお紅 をのせるだけで、明るい表情が生まれてきます。そして何より、あなたが明るい顔をしていることで、あなたのご家 族や周囲の人々も、元気になることができます。「まだメークなんて」と決めつけずに、少しずつでも、あなたらし い美しさを取り戻していってください。
ひさしぶりのスキンケア
少しずつ通常の生活に戻っていく中で、きちんとしたスキンケアができるようになる日は、必ずやってきます。そん なときに、まず何をすればいいのでしょうか。
2ヵ月以上もスキンケアができないでいた肌は、かさついたりごわついたりしていることと思われます。まず必要な のは保湿ケア。化粧水や乳液をたっぷり使った朝晩のお手入れを。そして日中の紫外線対策をしっかりと。特別なこ とをするというより、日常的なお手入れを着実に続けていくことで、肌も、ふだんの状態へと帰っていくことができ ます。
洗顔フォームがない場合、浴用石鹸で洗顔できる?
洗顔用ではない浴用石鹸やボディソープなどで顔を洗うと、肌がつっぱって乾燥しがち。そういう場合は、まずあぶ らっぽい部分(額や鼻などのTゾーン)にだけ泡をつけて洗って。流すときに顔全体に泡を広げるようにすると、乾燥 しやすい頬や目の周りのうるおいを奪わないで洗顔することができ、水の節約にもなります。
非常時の美容について
被災地での肌と髪のケア
暑い日、洗顔は、1日何回?
洗顔フォームによる通常の洗顔は、朝晩の2回が原則。洗いすぎは、肌に必要な保湿成分まで失われてしまいます。た だし、汗やホコリがついたままにしておくのも肌には良くありません。汚れたら、水やぬるま湯だけで軽く洗い流す 程度の洗顔を。
制汗剤があるときは
スプレー式やシート式の制汗剤がある場合、汗を十分にふきとってから使うのが効果的。成分が汗といっしょに流れ 落ちてしまうと、効果を発揮できません。また、顔用と明記されているもの以外は、顔には使わないでください。
汗をふくときは、やさしく
顔の汗をふくときは、できるだけ清潔なタオルで、肌に負担を与えないようにやさしく押さえるようにふきとってく ださい。ゴシゴシ強くこすると、摩擦で肌表面の角層に細かな傷がつき、そこから水分が失われて乾燥の原因になっ てしまいます。
「首のうしろ」がポイント
屋外にいると特に日やけしやすいのが、首のうしろ。作業のために髪をしばっていると、気が付かないうちに真っ赤 になっていたりします。つばの広い帽子をかぶる、タオルを巻く、シャツの襟を立てるなどでカバーしてください。 また首のうしろのけい動脈を冷やすことで、特に首から上(顔や頭皮)の汗を抑えることができます。暑いときには 濡れタオルなどを首に巻くだけで、ひんやりとした心地よさが続きます。
ファンデーションが使えたら
日やけ防止のためにも、ファンデーションをつけることをおすすめします。日ざしを受けやすい「鼻」や「ほおの高い 部分」をしっかりカバーしましょう。
日やけ止めは、落としやすいものを
紫外線対策は、男女を問わず
5月から6月にかけての紫外線は、すでに真夏並みの強さになっています。紫外線は肌の大敵なのはもちろんですが、 体力まで低下させ、疲れやすくなる原因にもなってしまいます。特に屋外作業などをする場合は、女性だけではなく、 男性にもしっかりとした紫外線対策をおすすめします。
ずっとスキンケアしてなくて、不安
ご自宅で生活していても、物流事情などでいつものスキンケアができない、というかたも多いと思います。
長期間スキンケアができないと不安になりがちですが、肌は自ら健やかで美しくなろうとする力をもっていますから、 お手入れする化粧品が手に入ってから、丁寧なお手入れをしてあげれば大丈夫です。
ただ、心がけておきたいのは、できるだけ肌を清潔に保っておくこと。気分の問題だけではなく、トラブルの防止に つながります。
肌のために、かんたんにできること
特別なテクニックを知らなくても、手を合わせて揉むような簡単なマッサージをこまめにすると血行が活発になり、 代謝がよくなって温かくなります。特に、冷えやすい手指や膝から下、足指を重点的にもんだりさすったりすること をおすすめします。あまりゴシゴシと強くこすらないように。
また、マスクや手袋で顔や手を覆っておくことは、防寒だけでなく肌を乾燥から防ぐ意味でも効果的です。
爪のケア
十分なケアができない状態で爪をのばしておくと、欠けたり、 雑菌によって感染症の原因になったりします。短く 切っておくことをおすすめします。
顔や唇の乾燥を防ぐには
ネットで検索すると、肌の乾燥防止のために食品などで代用する方法を目にすることがあります。
誤解されがちなのですが「食品(口に入れるもの)なら肌につけても安全」とは限らないことにご注意ください。 かえって肌トラブルを起こす原因になる場合もあります。化粧品がなく、唇が荒れてやむをえない時に食用油などを 少量つける場合は、手の甲や腕などに少量ぬってしばらく置き、赤くなったりかゆくなったりしないか必ず確認のテ ストを行ない、かゆみなどを感じたらすぐに中止してください。
洗顔シートなどの使い方
まず顔を拭く→首やわきの下等、からだの汚れやすい部分、においの気になる部分を拭く→最後に足の汚れなどを拭 く、という順番で使うと、少ない枚数を効率的に使うことが出来ます。
洗顔ができないときは
ウエットティッシュやボディ用シートなど、肌に使えるシート類が入手できれば、それらで顔を拭くこともできます。 ただ、スースーするメントールやアルコールを含んだものは、しみる場合もありますので、あごの下の部分等で問題 がないか確認するようにしてからお使いください。皮膚の薄い目のまわりは避けるようにしてください。
また、水が使えないときに、メーク落としのためのクレンジングシートで顔のよごれを拭いた場合は、その後、ウエッ トティッシュや濡れコットン等でもう一度肌を拭くようにしてください。メーク落とし成分が肌に残ったままだと、 トラブルの原因になってしまうことがあります。
水でシャンプーしてもいい?
お湯が使えないという場合、泡立ちが物足りないかもしれませんが、水でシャンプーすることも可能です。ただ、 冷たい水ではすすぎが雑になりがちです。トラブルにもつながりますから頭皮を中心に泡が残らないようしっかり すすいでください。お湯が使えず、水が冷たく十分にすすげない場合は頭皮を拭くだけにしておくことをおすすめ します。
できるだけ少ない水でシャンプーするには
まず先に少量の水で泡を立ててからシャンプーします。何ヶ所か少量ずつ、地肌に直接泡をつけ、頭皮を揉むように 洗っていきます。すすぐときも、濡れタオルなどで地肌についた泡を拭きとってから、地肌を中心にすすぐと、水の 量を節約できます。
水のいらないシャンプーの使い方
頭皮と髪全体に適量を塗布し、軽くマッサージした後、タオルなどで拭きとります。
髪が洗えないときは
水が十分に使えないときの髪のケア
まずブラッシングや指などで髪の流れを整えておきます。そのあと、髪を少しずつブロックに分けて、分け目の地肌 を濡れタオルやウエットティッシュなどでていねいに拭いていきます。
地肌を拭くだけでもだいぶさっぱりします。特に額の生え際から頭頂部にかけて、頭の中心線付近が、あぶらっぽく べたつきやすいので念入りに。
はじめに
資生堂では、現在避難所において、女性の方にはフェースマッサージを、男性やお子さまにはハンドマッサージなど を行うビューティーボランティア活動を実施しております。また化粧水や乳液などをひとつにした化粧品のセットを、 お渡ししながら使い方をお伝えしています。 みなさんからは「本当はずっとお化粧がしたいと思ってたの。」「気持 ちが明るくなった。」そんな声をうかがうことができました。
店頭に立つビューティーコンサルタントたちは、あの日以来、ずっと悩み、迷っていました。 お客さまになんと声をかけてさしあげればよいのだろうか。
化粧品会社に勤める自分は、こんな状況で、化粧品によって、一体に何ができるんだろうか。 無力感にさいなまれ、そして何より彼女たち自身が被災者でもあったのです。
そんななか、メーキャップアーティストであり、資生堂ビューティートップスペシャリストの岡元美也子が、夏のは じめに、仙台におもむき、現地のビューティーコンサルタントたちにメーキャップセミナーを行いました。
そこで、あらためて感じたのはメーキャップのちからだったのです。
今回の特集では、岡元美也子がメーキャップについてお話します。かぎられたなかでも、効果的に美しさを引き出す 方法や夏を少しでも涼しく感じるための方法などをお伝えします。
―被災地に行って、気づいたことはありましたか?
あらためて自分を慈しむことの大切さを感じました。お化粧が「贅沢」 や「不謹慎」とためらわれている方も多いのですが、やはり女性にとっ ては、化粧は毎日の生活に根づいた「日常」そのものであること。その 化粧という「日常」を行うことで、日常を少しでも取り戻すきっかけに なるのではと気づきました。
そして何よりお化粧が、やる気や元気のスイッチになっていること。 自分が疲れていると、周りも元気にできない。逆に自分が元気でいるこ とで、周りのみんなも元気になれるのでは、と思います。
今回は「美しくメークをしている」と見せることが目的ではありません。 元気な印象をメーキャップの力を借りて補う。メーキャップで元気にな る。ということを意識しました。
―それはどんなものでしょうか?
元気にみせるために、それほど多くの道具やテクニックは必要としませ ん。ただ大切なことがあります。例えば、血色感や、つや、みずみずし さ。これらは生命力や元気の象徴であるからとても重要です。
ほかにも、これからの季節を快適に過ごすための方法などをご紹介しま す。
岡元美也子
資生堂ビューティートップスペシャ リスト:資生堂美容分野社員12,000人 のトップとして、CMや雑誌、テレビ 撮影などのヘアメークなどで活躍中。 駐在経験もあるニューヨークでのコ レクションでは、日本人として最も 多くのブランドのメークチーフを務 める。またポイントを絞り、自分の 新しい魅力を引き出す究極のおしゃ れメークとして「脱フルメーキャッ プ」も提唱中。
化粧は「飾る」だけじゃない。元気もつくることができる。
夏、メーキャップを始める前に
夏は、乾燥よりも汗やべたつきのほうが気になる季節。
せっかくメークをするのですから、ずっとキレイを保てるように最初にちょっとしたコツがあります。 それはなるべく涼しい状態でメークを始めること。
うちわであおいで、顔を涼しくしたり、保冷剤があればタオルに包んで顔を冷やしたり、水でぬらしたタオルを顔に あてるだけでも違います。
メーク中も冷たいタオルを首にのせたまま行えば、メークした先から、汗でくずれてしまうことも防げます。
できれば日ざしからは守ろう
「ファンデーションや、ポイントメークまではまだちょっと」と思っている方も、手に入るならば、日やけ止めを塗っ て紫外線から肌を守りましょう。化粧下地でもかまいません。
チークで、サッと元気感を
ほおの血色感は、明るさ、元気さの象徴になり、笑顔がより際立ちます。
現地ではマスクをしている方もいらっしゃいますが、もし機会があれば、チークをお使いになってはいかがでしょう か。
元気に見える色はオレンジ系、かわいらしい印象がお好みならピンク系を。にこっと笑ったときに、ほおが高くなる 位置を中心に丸く入れましょう。
指でつけてかまいませんが、コットンを裂いて、裂け目のふわふわしたほうに粉を含ませて、ブラシ代わりにしても きれいにつきます。
マスクや帽子の方こそ、眉を描いて
マスクに加えて帽子を着用されている方も多いと思います。
紫外線を防止する上では大変よいのですが、顔に影を落とすので、眉を描くとグンと顔がくっきりします。
もし手に入る機会があるなら、パウダータイプのアイブローパレットなどがおすすめです。削る必要がありませんし、 アイシャドーにも使えます。
少し太めの眉に仕上げると、若々しくイキイキとした印象になります。カジュアルな服で過ごす方も多いと思います ので、お似合いになると思います。
毛流れを整えるだけでも効果的です。指でかまわないので、上向きに整えてください。顔にはつらつとした力強さが 出ます。ぜひ男性もお試しください。
逆に自分は眉がしっかりあるな、という方は無理に描く必要はありません。
瞳に光を与える、まつ毛へのくふう
マスカラを塗らなくても、アイラッシュカーラーで上げるだけでも全然違います。まぶたが持ち上がって、光が入り、 瞳がキラキラするんです。これも立派なアイメークです。
カーラーがない方は、指でもだいじょうぶです。「指先のカーラー」をお試しください。
人差し指の丸みにあわせるように、まつ毛をのせ、下から持ち上げるようにぐっと指を上げます。 毛先を軽く押し当てるように2、3秒キープ。指の体温の熱でアイロンするイメージです。
アイシャドーがあれば、パールやラメが入ったものを使うと、目もとの印象が明るくなります。色は淡いブルーやグ リーンなど涼しいパステル系の色はさわやかでおすすめです。
しっかりつける必要はありません。かえって腫れぼったい印象になってしまいます。肌の色が透けて見える程度でか まいません。色をつけるというより、透明感を乗せる感じでしょうか。
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ファンデーションは、元気に見えるための以下のポイントを特にカバーしましょう。 ・目の下のクマ
・小鼻のワキ
・口角のサイドライン(下がって見えるので、影を消す)
涼しくすごすための知恵
清涼感のあるローションなどを胸もとや首すじなどにつけたあと、うちわであおぐだけでも涼しさがアップします。 あせもなどが心配なときは、あればボディーパウダーやベビーパウダーを使って、汗がこもりがちなひざやひじの 部分、胸もと、背中などにつけましょう。
すべてできないからこそ、新しい美しさの発見があります。
そして自分の顔を見つめると、自分のメークの優先順位がわかってくるはずです。
そこを中心に補ってあげればいいんです。眉からだけでも、ずいぶん印象は変わってくるはずです。
またポイントを絞ってメークすることでメリハリが利いて、その人の長所を、より生かした輝きが増すんです。 今だからこそ、自分のよいところを見つけて、たくさん愛してほしい。
そのためにメーキャップが少しでもちからとなり、前に進むためのエネルギーとなればこんなにうれしいことはあり ません。